
自律神経失調症について
Column 1
あなたは自律神経失調症という病気を知っていますか?
「聞いたことはあるけど詳しい事は分からない」そんな方に分かりやすく解説していきます。
もしかしたら、あなたの悩んでいる症状は、自律神経失調症が原因かもしれません。
そもそも自律神経とは
まずは、自律神経失調症の前に、そもそも「自律神経」とは何か?といったことから考えていきましょう。
自律神経とは、自分の意志では動かせないものをコントロールしている神経です。
具体例を挙げていきましょう。
あなたは心臓を意識して動かしているでしょうか?
「これから運動するから筋肉に酸素や栄養分をいっぱい送りたいな。ちょっと心臓を速めに動かそう」
そんなことはやっていないはずです。自律神経が勝手に調整しています。
胃腸はどうでしょうか?
「今日は消化に悪いものを食べたから、胃酸をいつもより多めに出そう」
こんなこともしていないはずです。
心臓や胃腸を動かしたり、汗をかいて体温を調整したり、挙げたらキリがない程、自律神経は、私たちが意識していないものを調整してくれています。
自律神経失調症とは、自律神経が失調する病気、すなわち自律神経のコントロールがうまくいかなくなる病気です。

自律神経失調症の原因とは?
さて、自律神経失調症がどんな病気かイメージできたと思いますが、一体何が原因で自律神経失調症になるのでしょうか?
主な原因としては、
肉体的な疲労、精神的なストレス、昼夜逆転した生活などが挙げられます。
もっと具体的な例を挙げましょう。
- 看護や介護、工場勤務などで昼夜逆転の生活を送っている人。
- SNSで友達と自分を比較してストレスを溜め込んでいる人。
- 美容に目覚めて過度な食事制限をしている人。
現代社会は便利になった分、問題が多岐にわたっています。
自律神経の種類
自律神経は緊張や興奮を司る交感神経と、リラックスを司る副交感神経の2つがあります。
交感神経と副交感神経は、優劣がつけられるものではなく、どちらも必要であり、バランスを取ることが重要です。まさに東洋医学の「陰陽」と同じ考え方です。
1日の生活の中で、交感神経と副交感神経は、必要に応じて切り替わります。
朝起きた時は、これからの活動に向けて脳や筋肉に酸素や栄養分の入った血液を、たくさん送らなくてはなりません。ですから、交感神経が優位になって血圧を上げます。
朝低血圧でなかなか動けない人は、交感神経が働いていないのです。
夜になれば、眠るための準備をします。副交感神経が優位になり、血管が拡張し、血圧が下がってきます。内臓の働きが活発になり、栄養分を吸収します。
この切り替えがうまくいかない人は、胃もたれを起こしたり、夜眠れなかったりします。
さて、ここまでの説明で、「もしかしたら、私は自律神経失調症かもしれない」と思った人もいるでしょう。

自律神経失調症の治療
では、自律神経失調症を治すためには何をすれば良いのでしょうか?
簡単なことです。
生活習慣を改めれば良いだけです。
「それが一番難しい!」
そんな声が聞こえてきそうです。
病気の原因の大半は生活習慣です。
あなたの生活の中に答えがあります。
病院で検査をしなくても心当たりがあるはずです。それを直せば良いだけです。
そんな事を言ってしまうと身も蓋もないので、東洋医学の考え方を紹介します。
自律神経神経失調症に効果のある東洋医学
東洋医学では「養生」という考え方があり、これは「病気とうまく付き合う」という意味です。
病気はそもそも「悪」ではありません。
あなたの生活習慣の結果、起こったものであり、あなたの生き様だからです。
ですから、病気は否定するのではなく、上手に付き合っていけば良いのです。
そのためには、少しでも症状を軽くしたいですよね?
薬とかも飲みたくないですよね?
副作用も怖いですし…
鍼灸治療による自律神経失調症改善
そこで効果的なのが鍼灸治療です。
鍼灸治療は生体反応を利用した治療法です。
筋肉が硬い、痛みがある、冷えている、浮腫んでいるなど、体表面には様々な反応が現れています。そこがいわゆるツボと言われている所です。
ツボに鍼灸をすると、様々な異常が改善され、カラダ全体のバランスが整います。
つまり、自律神経が整うのです。
腰痛治療をしていたら便秘が治ったり、肩こりの治療をしていたら不眠症が治ったり、このようなことはよく起こります。
生活習慣を変えるのは難しいことです。
仕事だったらなおさらです。
そのような方は、是非、鍼灸治療を受けてみて下さい。